「青山臨床動作法研究会 リラックス動作法プロジェクト」が行う「臨床動作法」の説明のページです

臨床動作法とは?

臨床動作法とはどの様な理論でどの様に臨床されているのでしょう?

  日本臨床動作学会のサイト<http://www.dohsahou.jp/>にある定義を見てみましょう。

  臨床動作法は人の動作という視点から、「こころだけ」や「からだだけ」にとどまらず、健やかな人の営みをはぐくむ 心理援助法であり、 当研究会顧問である九州大学名誉教授成瀬悟策博士が提唱した日本オリジナルの画期的なアプローチとして 知られております。  
  「臨床動作法」を定義すると、それは「動作を主たる道具とする心理臨床活動」であり、援助する場をセッション場面とするなら ば、その目的は「治療セッションにおける動作体験を通して、クライエントの日常の生活体験のより望ましい変化を図る心理療法」 となります。日本臨床動作学会のサイトより)

  この臨床動作法は対象に応じて様々なな使い方をされます。そして使う対象によって名称も色々と変化します。

  例えば、健康動作法、高齢者動作法、リラックス動作法、などがあり、方法として呼ぶときに「動作法」と言っています。

  「被災者と支援者のためのリラックス動作法プロジェクト」ではその名の通り、被災者とその支援に携わった人々のこころとからだがリラックスすることで健康を回復し、維持できる様に援助する為にリラックス動作法を用います。

被災者の体験とからだとこころの健康と動作法

  今回の震災の被災者は、地震津波の恐怖感、喪失感、絶望感など過酷な体験を強いられました。

  多くの方の場合、それらの過酷な体験から身を守った際の強い緊張がその後もからだに居座ります。 その居座り緊張がそのまま放置されると、からだとこころの健康を損なう可能性があります。

健康の回復と動作法



  動作法では、例えば、肩が重苦しいとき、からだの感じの変化に注意して肩を数回上下します。これだけで気持ちがスッキリします。これが動作法を体験した方がおっしゃる「ふ・し・ぎっ!」です。
  肩の重苦しさは、長時間同じ姿勢や嫌なことで無意識的にからだを硬くした結果です。今度の大震災や原発事故のような強い衝撃はからだをより硬くします。

  ですが、上手にリラックスするとより深刻な不調を防ぐことができます。

  からだの硬さは、自分で知らず知らずのうちに力をいれた結果なので、自分で力を入れるのを止めることができます。

  このようにしてからだの硬さを取り除くことが、からだとこころの健康の回復につながっていきます。

それを手伝うのが「動作法」というやり方です。

動作法の歴史

  動作法は、1960年代に成瀬悟策九州大学名誉教授を中心としたグループによって開発され、50年の歴史があります。

  60年代の埼玉・熊谷で、脳性まひの青年たちの動かないはずの手が催眠によって動いたことが開発のきっかけになりました。

リラクセイション方法の開発

  脳性まひの青年たちの手が催眠によって動いたという事実から、彼らの動作の不自由にはこ ころの問題(がんばりすぎ)が大きく関わることが明らかにされました。

  その後、催眠を用いないリラクセイション の方法が開発され現在に至っています。  それと前後して、さまざまなからだとこころの健康の回 復に適用されて効果が確認されています。

  からだを通して こころに働きかける画期的方法は、スポーツ選手 や高齢者をはじめ、様々な分野で適用されて社会的な注目を集めています。

リラックス動作法については下記のホームページをご参考 にして下さい。

「ストレスマネジメントとトラウマ」 兵庫教育大学・教育臨床講座・ 冨永良喜研究室 http://www.edu.hyogo-u.ac.jp/yotomi/index.htm